大学入学共通テスト初日の15日にあった世界史Bの試験中、受験生とみられる人物が問題を電子機器などで撮影して、外部にいる大学生に送って解答を得た疑いがあることが、関係者への取材で分かった。大学入試センターから相談を受けた警視庁は、偽計業務妨害容疑で捜査を開始。捜査関係者によると、複数の大学生が同日午後の現代文や英語の問題も解くように依頼されており、同庁は解答を依頼された東大生2人から26日に事情を聴いた。
センターや文部科学省の関係者によると、外部流出の疑いがあるのは、15日に試験があった世界史Bの問題。試験終了は午前11時40分(開始時刻は選択科目数によって異なる)で、その40分ほど前の午前11時前後、受験生とみられる人物から大学生にインターネット通話アプリ「スカイプ」で複数回、地図などが記載された問題文とみられる画像が送信された。
この人物と大学生は、家庭教師の紹介サイトで知り合ったとみられ、大学生は「家庭教師の実力を測りたい」などと言われ、解答。試験後、画像の問題と共通テストの世界史Bの問題が同一と気付いたという。
この人物は大学生に、世界史Bの試験が終わった正午前、「次は古文漢文よろしくお願いします!」とメッセージを送信。国語の試験中とみられる午後1時すぎには、「一旦(いったん)古文漢文なしでお願いします」とさらに送信していた。
一方、同じ家庭教師サイトに登録している東京大3年の男性(21)が朝日新聞の取材に対し、「高校2年の女子生徒」を名乗る人物から昨年12月12日、問題の解答を依頼された、と証言した。「(共通テスト初日の)1月15日に体験授業をしてほしい」などと持ちかけ、世界史や現代文の解答時間を指定。男性が断ると連絡が途絶えたという。今回問題を流出させた人物が、複数の大学生に解答を持ちかけた可能性がある。
センターによると、共通テス…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル